良い歯医者さんと悪い歯医者さんの見分け方。

今回はかなりつっこんだ内容をお話しようと思います。

まずみなさんはどのようなところで歯医者さんの良し悪しを決めていますでしょうか?患者さん視点と歯医者さん視点では評価の点が違うかと思います。患者さんが良いと評価した部分が歯医者さんから見るとまったく逆の評価となる場合は多々あります。そのあたりを皆さんにお伝えできればと思います。

良い歯医者さん・悪い歯医者さん
良い歯医者さんと悪い歯医者さんの見分け方

・詰め物が取れない歯医者さんが良い歯医者さん?

よく金属の詰め物を入れて一度も取れないのであの歯医者さんは上手だという意見を聞きますが、実はそうとは限りません。金属の詰め物が大きければ大きいほど取れにくい詰め物になります。ということは、歯をたくさん削れば削るほど取れにくい詰め物が作れるということになります。本当に患者さん想いの歯医者さんであれば、できるだけ歯を削らないようにするために必要最小限でとどめようとするため金属の詰め物は小さくなり取れやすくなる場合があります。そのため、詰め物が取れるようであればもう少し大きく詰め物を変えるという方が無駄に歯を削らないという意味では正しいとも言えるかと思います。

治療回数が少ない歯医者さんが良い歯医者さん?

あそこの歯医者さんは治療が早く治療期間も短いのでとても良い歯医者さんだよ。という意見を聞いたことがあります。それは本当にそうなのでしょうか?歯の根っこの治療というものがありますが、この治療はとても時間と期間がかかります。そうしないと病気が再発するリスクが高いからです。そうなると、できるだけ消毒回数を増やして徹底的に細菌を殺菌したほうが当然予後は良くなります。そのためにはどうしても期間がかかってしまいます。この根っこの治療自体は診療点数はとても低いため、収益的にはあまりよくありません。そのため、早く終わらせたほうが経営的にはよいということになります。長く治療することは患者さんのためにはなるのですが医院的には逆ということなのです。よって、長く治療してくれる歯医者さんは経営的な面よりも患者さんのための治療を大切にしているということになります。

また、虫歯の治療などが終わって診療終了というのは本当は良くありません。重要なのは、その後に定期的に検診をおこなって虫歯や歯周病にならないように管理するところまでが歯医者さんの本当の役目かと思います。そうしないと、患者さんの歯磨きや意識が変わらないとまた同じように虫歯ができたり、歯周病になったりしてしまい、治療が必要になってしまうからです。

今は予防歯科の重要性が注目されていますので、この定期検診に力を入れることが重要と言われています。

・混んでいる歯医者さんは良い歯医者さん?

あそこの歯医者さんはいつも混んでいるので治療が上手。というのもよく聞きます。これもまた本当にそうなのでしょうか?

混んでいる歯医者さんは一人あたりの治療時間が15分しかないなど短い傾向があります。また、予約を詰め込みすぎた結果、同時に2人の診療を行ったりするため、治療の精度が落ちてしまう可能性があります。本当にしっかりと治療をするためには、一人の歯医者さんが一人の患者さんを診て、さらに最低でも一回30分くらいの治療が必要だと私は考えています。そうしなければ、どうしても治療が雑になってしまったり、よい治療ができなかったりすることが出てきてしまいます。

もちろん時間が短くてもよい治療ができる先生はいるかと思いますが、一般的にはやはり時間はしっかりあった方がよい治療ができると思います。このように混んでいる歯医者さんがよい治療をしているというのは正直わからないのです。

まとめとして、歯医者さんの良し悪しは決して周りの人の評価ではわからないと思います。一度その歯医者さんに行ってみてそこの担当の先生と話をし、治療を受けてみてご自身で評価することが大切かと思います。その際に今回ここに書いた記事を参考していただけるとより正しい判断ができるのではないかと思います。

それでは今回はこのへんで失礼いたします。今後ももっと歯医者視点からみなさまに情報を提供していきますのでよろしくおねがいします。