実はすごい!進化した入れ歯。

今回は進化した現在の入れ歯について解説いたします。

みなさんは入れ歯と聞いてどんな印象がありますでしょうか?お年寄りのイメージであったり見た目が悪いイメージを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?以前の入れ歯は、みなさんのイメージ通りのものでした。

しかし、歯科医療は日進月歩です。入れ歯に関しても進化し続けています。今では、より快適で見た目の良い入れ歯が一般的に作れるようになりました。当院で扱っているノンクラスプデンチャーについて解説していきます。

ノンクラスプデンチャーについて

進化した入れ歯の名前はノンクラスプデンチャーです。みなさん聞いたことはありますでしょうか?名前の通り金属の引っ掛ける部分がない画期的な入れ歯です。

じゃあどのように装着するかというと、歯茎の色に似せたピンク色のプラスチックを歯にかけて装着する作りとなっています。プラスチックの部分は特殊な材質になっており、力がかかるとしなる性質があります。

通常の入れ歯
通常の入れ歯
ノンクラスプデンチャー
ノンクラスプデンチャー

上の図のように同じ歯2本分の入れ歯でも大きさがまったく違うのがわかるかと思います。大きさが小さくなるとお口の中の違和感が違います。できるだけ小さい方がより快適に使えることになります。

さらに金属を使わなければ重さも軽くなります。持ってみるとわかるのですが、ノンクラスプデンチャーは本当に軽いです。お口の中に装着した際に重いものだと疲れてしまいますが、軽ければ長時間着けていても気になりません。また、金属がなければ当然見た目が良くなります。歯茎の色にあわせてピンク色になっていますのでさらに審美性が良くなっています。

ただし、欠点もあります。

金属を使っていない分、強度が落ちてしまいます。そのため、間違って踏んでしまったりすると壊れてしまう可能性があります。落としたくらいでは大丈夫です。また、金属を使っていないため、もし歯茎が痩せてしまったりしてゆるくなった場合は調整が難しいため、大きく変わった場合は作り変える必要があります。あとは、保険適用ではないので費用が多くかかります。

このように利点と欠点はありますが、やはり患者さんには人気で、もともと入っていた金属の入れ歯をノンクラスプデンチャーに変える方が増えてきています。さらに、複数入れ歯が入っている方は、一つ変えると他の入れ歯もノンクラスプデンチャーに変えるという方も多いです。入れ歯を入れた状態の写真も見てみてください。

通常の入れ歯の入れた状態
通常の入れ歯を入れた状態

ノンクラスプデンチャーを入れた状態
ノンクラスプデンチャーを入れた状態

いかがでしょうか?やはり見た目や大きさの面で人気であることがわかるかと思います。

実は、このノンクラスプデンチャーは進化したもうひとつの入れ歯があります。それは、スーパーナチュラルデンチャーといい、見えない部分にのみ金属を使うというハイブリッドな入れ歯があります。これにより欠点であった強度を強化することでできました。つまり弱点の少ない自然な入れ歯ができたのです。

費用はもう少しかかりますが、より良い入れ歯をお探しの患者さんはぜひ検討してみていただければと思います。

このように入れ歯は大きく進化しています。今までは歯を抜いた後はインプラントの治療が一番快適な治療と考えられてきました。しかし、入れ歯の進化により患者さんにとっては、必ずしもインプラントが最良な治療とは言えなくなってきたのです。高齢の患者さんにとっては、インプラントの手術は体に大きな負担となることがあります。そのような患者さんにぜひオススメしたい入れ歯です。

また、入れ歯はまだまだ進化しています。今後もしかしたら、インプラントよりも快適な入れ歯が開発されるかもしれません。

その時はぜひまたご紹介させていただければと思います。

それでは今回はこのへんで失礼いたします。