みなさん。こんにちは。今回はタイトルにある通りフロスの重要性について解説していきます。
みなさんは歯磨きのときに毎日フロスを使っていますでしょうか?
実はあまり使っていない方が多いのではないでしょうか?ハブラシさえしっかりやっていれば虫歯や歯周病にならないと思っている方が非常に多いです。当院の患者さんでもずっとそう思っていたとびっくりされる方がいらっしゃいます。実はそれは大きな間違いなのです。フロスは絶対に使う必要があります。歯と歯の間には見えない小さな汚れが残ります。その汚れは、ハブラシではなかなか取れません。そのため、歯と歯の間から虫歯になることがとても多いのです。
欧米では、フロスは当たり前のように使用されています。日本のように柄のついたものではなく糸が巻かれただけのフロスを持ち歩いている人がとても多いです。欧米は、歯科治療が自費診療であり高額であることと、歯の美意識が高いため、虫歯にならないように常に意識している方が多いです。そのため、フロスの使用の意識も高くしっかりと使用しています。
当院でもフロスの重要性は常に説明していますが、なかなか浸透しない部分があります。なぜ日本人では浸透しにくいのかは賛否両論ありますが、やはりまだまだ歯科に対しての意識が低いということなのかもしれません。この部分は我々歯科医師の力不足の部分だと反省しています。
さて、先程書いたとおりフロスにはいくつも種類があるのですが、大きく分けると2つあります。柄の付いたフロスと糸だけのフロスです。どちらがご自身にあっているのでしょうか?
柄の付いたフロスについて
柄のついたフロスは、市販されているもので一番多いです。特徴としては、柄がついているため持ちやすく使いやすいという点が一番のメリットです。ただ、毎日使うものとしてはコストがかかります。また、切れるまで何度も使うため衛生的にしっかり管理しないと汚れてしまいます。汚れたフロスでお掃除しても逆に汚れを歯と歯の間につめこむだけになってしまいます。
糸だけのフロスについて
糸だけのフロスは、柄のついたものと比べる使いにくいというデメリットがあります。ただ、慣れてしまえばそこまで難しいものではありません。メリットとしては、コストがかからないという点です。そのため、毎日使うことができます。また、毎回使い捨てのため、衛生的にきれいです。また、持ち運びも簡単なため、外出中や旅行中でも使用することができます。キーホルダータイプのものもあり、バッグなどの着けておくこともできます。毎日毎食フロスを使用する欧米の方にとってはこのメリットが好まれるポイントなのだと思います。
またフロスには子供用のフロスもあります。通常のフロスだと大きいためお子様のお口の中には使いづらいです。そのため、子供用のサイズのものを使っていただくことが望ましいかと思います。子供用の場合は、柄のついたタイプとなります。糸だけのタイプですとお父様お母様が行う場合、大きな指をお子様のお口の中に入れる必要があり、嫌がります。
子供用フロスは市販ではなかなか見ないため、歯科医院で購入する方がよいかと思います。ぜひ試してみてください。
フロスを通したほうが良い場所をご説明します。
①まず奥歯の歯と歯の間です。
この奥歯の歯と歯の間はとても重要です。この部分から虫歯になることが非常に多いです。奥歯は歯の形が大きいため汚れが残りやすくさらに、取りにくくなっています。歯と歯がぶつかる面積が大きいほど汚れは残りやすくなります、そのため、毎食後に必ずフロスを通すようにしましょう。
②前歯の歯と歯の間
この上の前歯の歯と歯の間も非常に虫歯になりやすい場所です。しかも、意外に虫歯になっても気づかないことが多くあっという間に大きくなってしまうケースがあります。また、よく見える部分のため、治療によって審美性は悪くなってしまいますので要注意です。
このようにフロスを通さないと虫歯になりやすい部分がありますので、特にこの部分に関しては意識してお掃除する必要があります。ハブラシだけの歯磨きでは、虫歯予防に限界があります。フロスは補助的な道具ではなく歯磨きに必須の道具だと知っておくことが重要かと思います。一生懸命歯磨きをしているのに虫歯ができる方はフロスを使用していないまたは足りない可能性があります。一度この部分を見直してみてはいかがでしょうか?
以上のようにフロスの重要性を今一度考え直していただければと思います。お口の中の状態が劇的に改善されるかもしれません。それでは今回はこのへんで失礼いたします。